東北アウトドア情報センター(略称・TOI とい)

TOIの活動報告、行事予定、面白花図鑑連載中。 東北アウトドア情報センター(TOI)ホームページ (発足からの活動、資料、各情報など) http://toi2015.o.oo7.jp/ 旧ブログ ~2019.3 TOIprのブログ http://toi09.cocolog-nifty.com/blog/ 記載者 八嶋 寛

2019年07月

8月以降の予定。

野山ウォークは、8月9、16、30日の金曜日。

福祉ウォークは8月24日、9月21日の土曜日。

フラワートレックは8月4日(日)、天候判断で場所を決めます。

以後、追加もありますが、随時、お知らせします。

以上です


7
月の活動報告

登山講座は、7月15日(月・祝日)に月山へ。18名が参加した。

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月山名入りDSCN1609
毎年、数回実施しているが、天候で場所を変更することが多い。
今回、梅雨空ではあったが、何とか、山頂でも晴れ間が見えて全員で登って来れた。

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野山ウォークは、金曜日に3回。

7月 7日は治山の森。3名参加。

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7月12日は、さいかち南エリアのヤブコース。小雨模様なので、雨具着用でヤブの多いルートを周回した。

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7月26日は蕃山の周回。山岸コースから、あまり行ったことのない西花苑団地へ下山。

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福祉ウォークは7月20日(土)に県民の森。
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アジサイ、山ユリが盛りだった。

 


前回と前々回にKさんからのコメントあり。

キヌガサソウ月山の鍛冶小屋後付近に3株のキヌガサソウが45年前咲いていて毎年、楽しみにしていたが、盗掘されてしまった。残念‼️
花に見えるのは、ガクで花びらは糸状で目立たない。高貴な人にさしかかる衣笠のような気品を感じる花である。
ミヤマキンポウゲミヤマキンバイ、シナノキンバイとともにお花畑の常連。雪渓周辺にエナメル光沢の花びらは目立つ。他に、キンポウゲという低山に生育するウマノアシガタがある。

アジサイ→11年前、料理の飾りの本種の葉を食べて、嘔吐、目眩、顔面紅潮の中毒症状となり、決して口にしてはならない。日本が誇る三大逆輸入花。万葉集には、八重のアジサイが詠まれており、1300年前にも、手まり状のアジサイは、あったとされる。
ヤマユリ花屋で人気のカサブランカの母種。雄しべの花粉が、服につかぬよう切られて売られて可哀想。昼はアゲハチョウ、夜はスズメガに受粉してもらうよう努力しているのに。種から花が咲くまで5年以上。寿命78年。日本の誇るユリの王様。
NO.57

トリアシショウマは、7~8月の野山で白い花が盛りだ。

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鳥足升麻と書くが、見た目で「鳥の足」は分かるがショウマ(升麻)とは何ぞや。

升麻は植物の根を乾燥させた生薬とのことで、サラシナショウマからとれる升麻を真升麻、黒升麻と呼び、同属の物を北升麻、関升麻などと呼ぶようだ。

サラシナショウマの花は鳥足では無く、トラノオをまっすぐ伸ばしたような形だ。

アカショウマ、ヤマブキショウマ、バンダイショウマ、ミカワショウなど、ショウマと名が付くのは環境庁のリストには29種があるようだが、生薬にならない物もあるようだから要注意。

トリアシショウマは日本固有種であるが、サラシナショウマは中華人民共和国の北部にも分布する。

サラシナショウマのサラシナは更科とも書くが、「晒菜」、若葉を茹で水に晒(さら)すことから由来すると言う。

中国語では升麻Sheg ma4。

日本ではサラシナショゥマの古名とも言われる。

NO.55

アジサイは、山で見るのは「ガクアジサイ」だ。

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里では色が変わる丸い花が見られるが、「ガクアジサイが原種だ」と言うのはよく聞く。

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ネット情報でも、ガクアジサイ、またはホンアジサイと呼ばれて、日本の原種であることを確認した。

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ということは、ガクアジサイを改良して、あのボール形になったと言うのは面白い。

アジサイは紫陽花と書くのは、相当無理があるように思うが、語源は昔からあって「味狭藍、阿治作為、阿豆佐為」などの漢字を当てていたそうだ。

平安時代の学者が中国語の「紫陽花(ライララック)」の漢字を間違って当ててから広まったとの説がある。

よって、アジサイの中国語を調べると「八仙花 Ban xan hua 綉球 Xiu2qiu2」の漢字が出た。

ガクアジサイは、「萼紫陽花」で園芸種では「額咲き」とも言うらしい。

と花のことは、ここでは詳しく書かないが、綺麗に見えている部分がほとんど萼で、その数を数える、いわゆる助数詞は「〇朶(だ)」と言うらしい。

でも、多すぎて数えたくは無い。

改良種の色の変化は、三段階のようで青系統から赤系統、そして青系統だが、品種により変わるのであくまで参考に。

NO.56

山ゆりは、アジサイ同様、今、7月が盛り。

花が大き過ぎて、重くなるし大変だろうな(茎が)と思ってしまう。

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ユリ根として食用にもなる。

ネット情報では、日本特産と書いてあって、普通の日本原種とか、違う表現だった。

1873年の、ウィーン万博で紹介されて以来、日本の輸出品となったらしいので日本特産かなとも思う。

山ゆりのことでは、もう一つ、花粉が付くと、匂いが取れないとか、染みになるとか、言われる。

体験してないので、ネットで調べると確かに面倒になるようだ。

山で観察するには、そう被害は無いが、園芸関係の方々には用心すべきことのようだ。

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仙台の周辺でも沢山見られるが、ネットでは、神奈川県の県花と、もうひとつ石川県中能登町の花として石動山ユリ」が紹介されていた。

石動山(いするぎやま、又は「セキドウサン」とも読む)は、去年、私が金沢から福井に電車で行った時に通過した駅で変わった山名の読みだな、と見た記憶があって覚えていたので書いて見た。
ネットで見た「石動山ユリ」の画像は山ユリと変わりない。昔から自生していた花が減少して来たのを、復活させる運動をしているようだ。


前回のブログにKさんのコメント

オカトラノオサクラソウ科であり、花びら基部がくっついている合弁花。別名グースネック(ガチョウの首)。甘酢味噌で食べる山菜でもある。ルリトラノオは、滋賀県伊吹山の特産種で他にはない。写真の山形のは、ヤマルリトラノオで葉が対生、良く似たクガイソウは輪生で区別する。(因みに、ヒメルリトラノオは5月頃咲くがアルプス自生の外来種である。)。一口にトラノオの名がついていても、別種が多くややこしい。

NO.53

キヌガサソウは衣笠草、絹傘草とも書く。

奈良時代の高貴な方にさしかけた笠のようだ、との名の由来説明になるほどと思う。

6~7㎝と大きく白い花を中心にして、放射状に整然と広がる葉が特徴。

花びらと葉の数が同じ、との情報もあり。

別名ハナガサソウとも言うらしく、確かに山形の花笠音頭の笠に似ている。

7月15日の月山登山の時。山頂付近で若い女性から「キヌガサソウが見られますか?」と聞かれ、「ここでは見てないが、焼石岳では見たことがある」と答えたのを思い出して、その時の画像を探してアップして見た。

DSC_0175キヌガサソウ
これは2012年7月10日、東成瀬からのルートから登り、山頂下の焼石沼と呼ばれる平らな場所に出る手前、登山道が曲がった場所と記憶している。

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衣笠草は日本固有種とのことで古来の中国名はないと思うが、巴黎粳Ba li2jingと言う文字が出て来たので一応、書いておく。

粳は日本語読みで「コウ、キョウ、うるち」で、うるち米の「うるち」のことで、ますます分からない。

ネット情報では、キヌガサソウのDNAが人間の50倍と言う研究結果が出ている話題が散見される。

面白いと言うか、難しすぎるのが、一応書いて置いた。

月山ではと、ネット情報で見ると、衣束場の上部で見られるようだ。

NO.54

キンポウゲのことは、以前、「金鳳花」と書いて紹介した。

前項の焼石岳でキヌガサソウを調べていて、焼石沼付近に一面にキンポウゲが咲いていたのが印象的だったので改めて取り上げた。

たぶん、群生しているのがミヤマキンプゲと、すこし背の高いのがシナノキンバイだと思う。

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DSC_0082しなのきんばい焼石沼

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小グループを率いた男性ガイドが「キンポジウゲの仲間です」と説明していた。

キンポウゲ科は、リュウキンカ、カラマツソウ、ムラサキケマン、トリカブトなど沢山あることも以前、書いたが、高山植物の大家族と言った印象だ。


前回のブログにKさんからのコメント有り。

6/18日の焼石岳は、ミヤマシオガマです。ミヤマシオガマは花の上唇が兜()形でヨツバシオガマのように、嘴のように尖らないし葉も根際で互生するミヤマに対し、ヨツバは4枚の葉が輪生します。シオガマの名は塩を焼く塩釜で、花ばかりでなく、葉まで風情がある。(葉までを浜でにかけて名付けたもので塩釜市は、関係はない)

NO.52

トラノオは、和名「虎の尾」で覚えやすい。

虎尾草とも書いて、トラノオと読むようだ。

よく見る白い花で先が垂れ下がっているのはオカトラノオ(丘虎の尾)のようだ。

DSC_0003トラノオ

DSC_0006トラノオ
丘に対して「ウミトラノオ」と言うのがあるようだが、海藻で、画像を見ると、植物のように枝が伸びている。

丘と海、どちらが先の命名かは分からないが、トラ虎事態が日本にはいないので、かなり飛躍した名だ。

しかも「トラノオ」の付く植物は沢山ある。

ミズ、ナンブ、ハル、エチゴ、イブキ、ムカゴ、ヤナギ、ハナ、ヒメ、ヤマル、ノジ、ヒマラヤの、それぞれ下にトラノオを付ければよい名称が沢山あった。

ルリトラノオ、またはヒメルリトラノオと言う瑠璃色の花もある。

これは山形県の杢蔵山の上部に咲いているのを見たことがあり、下記の画像だ。

DSCN0037ルリトラノオ

DSCN0045ルリトラノオ
以前、山頂直下の避難小屋で知り合った管理人に名刺を頂き、その名刺に「ルリトラノオの画像」が印刷されてPRしていたので、隠すことでも無いと思い紹介した。

実は、杢蔵山登山から帰って、まもなく二口峠に行った時に同じような形の色も似た瑠璃色の花を見つけ、「ここにもあった」と思ったが、これは「クガイソウ」らしい。かなり似ているので、まぎらわしい。

しかし、杢蔵山での「ルリトラノオ、ヒメかも知れないが」は画像入り名刺までもらっているので、まちがい無いと思っている。

トラノオノキ、トラノオスズカケと、先にトラノオが付く植物もあったし、鉢植えのトラノオ(サンスベリア)と言う、葉を鑑賞する鉢植えもあった。

これでは、トラノオの付け過ぎと思うが、語呂がよくて愛嬌があるので、広がったのかなと思う。

虎尾草は歌詠みの季語としても、昔から詠まれているようだ。

因みに中国語では、虎尾草Hu3wei3 cao3と鼠尾藻の二つがネット情報で出たが、鼠の方は海藻のようだが、食べたくない名称だ。

虎尾草はサンセベリアとの説明もあって、前出のサンスベリアのことのようだ。

それ以上は、分からないが面白い。


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